絹の真綿からつむいだ糸で織り上げる、やさしい風合い
『結城紬のショール 風まとうショール』
真綿の糸は不均一なゆらぎがあり、
空気を含み心地よい風をまとう感覚の
布に織り上がりました。
たて糸よこ糸で織る前に別々に
染めるため、光の当たり具合で
色を変え、風合いの良さとともに
その表情をお楽しみいただけます。
~糸とり1年、真綿かけ3年~
真綿 とは、蚕の繭を煮た物を引き伸ばして綿状にした絹のこと。
「糸とり1年、真綿かけ3年」と言われ、よい真綿づくりは生糸づくりよりも長い年月を要すと言われています。
光沢があり、やわらかく保温性にも富んだ 高級素材のひとつです。

●素材:絹100%
●寸法:約45cm×175cm
●質量:約65g
●洗濯方法:ドライ
●日本製(茨城)
~結城紬 風合いの良さのひみつ 1~
白く細く長い繊維が絡み合う真綿。
この白くふわふわとしたものを手にすると
まるで持っている感覚がなく
つぶれないようにと広げた両手はそのうちに
仄かなあたたさかに包まれます。
結城紬は、この真綿が原料となり
風合いや趣向に合わせて数種の真綿糸を
使い分けることによって
新しい質感が生まれます。
軽くてあたたかく、心地よく素朴で
無垢な艶は真綿ならではのやさしさです。

~結城紬 風合いの良さのひみつ 2~
肌心地がやわらかいのは、素材の良さだけでなく
丁寧に手仕事でつくられた、作り手のぬくもりが
伝わるからかもしれません。
40以上ある工程は分業によるもので
真綿のふっくらとしたやさしい素材から
職人達が布に仕上げていきます。
織り子にバトンがわたるまでの仕事も多く
色づけは糸の段階で染める「先染め」です。
繊細な真綿糸に糊つけを行うこと、数回。
たて・よこ糸は織るための準備をそれぞれ行います。
織る密度を加減しながら、織り子は付きっきりで
糸の面倒を見ていきます。
真綿糸は繊細なため、扱いがとても難しく
たてよこ両方に真綿糸で織られたものは
織物産地のなかでも珍しく、職人達の手技に
支えられています。
従来の着物の生地づくりで培った技が
ショールという新しい布づくりに応用され
熟練の作り手達にしか成し得ないものづくりが
息づいています。
